アメリカ視察報告
化学物質過敏症のための環境施設
EHC−D
住みやすい日本を! 更新日 2000/10/01 掲載日 2000/10/01
作りましょう!

生活環境協会では、1999年3月にアメリカのダラスにある環境施設EHC−Dを視察しました。 北里研究所病院 院長の石川哲先生に同行するかたちで、協会のメンバー 数人が胸躍らせて見てきました。
以下はこの視察に参加した協会事務局のボランタリー・スタッフ 日置さんがまとめた見聞録です。
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日置さん
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入口 一見病院とは思えない建物
 1999年3月24日、25日にアメリカ・テキサス州ダラスにある化学物質過敏症患者 のための環境施設「EHC−D」を訪問した。成田からデトロイト経由・ダラス行きで、 15時間の飛行距離、日本との時差は15時間、季節は東京より1ヶ月程早く新緑の美しい 時期であった。施設はダラスの中心部にあり、2階建ての茶色タイル張りの外観で 一見病院とは思えない建物である。庭の木々にはリスがいっぱいはね回っていて、 のどかな光景である。郊外の人里離れた所を想像していたため、町の中心部にあることは 意外であった。
レイ先生 院長レイ先生の専門は心臓外科
施設内は院長であるレイ先生が案内をしてくださった。レイ先生は 心臓外科専門であり、1975年に人工臓器内に化学物質がかたまりを作ることを発見され、 又、ケネディ大統領の銃弾を取り出した方である。化学物質過敏症について、レイ先生・ 石川哲先生の他にハーバード大学の スペングル先生・ 柳沢幸雄先生が研究を進めていらっしゃる ということだった。診療所は予約制のため、待合室に 人があふれているという日本の病院風景はなかった。
体内の化学物質を減少させるのが治療の目的
化学物質過敏症かどうかの判断は、 検査結果と身体的症状の二つで行うということである。ガラス張りのクリーンルーム ではブース・テスティングが行われる。患者を隔離し原因となりうる物資を一つずつ 中に入れて、患者が何に反応するかを観察していく。治療の目的としては、体内の化学物質 を減少させることにあり、現在3万人の患者がいるということだった。診察時間は一人30分程度 で回数をかけてデーターを作る。金額は30分で約150ドル(1万8000円)で、 治療期間は個人差がある。
患者のため、いたるところ配慮してある診療所
診療所内部
 診療所内廊下は 硬木セラミック・スプレイ式しっくいを使用し、室内床は石灰石やタイルを無害ノリ やセメントで貼っている。レイ先生のオフィスは、壁はポセリン・スチール、床には 電磁波を吸収する特殊な金属の網が敷かれている。治療室にはポプラ材を使用したサウナ、 塗ってある油とゴムを取り除いたジム器具、マッサージ用ベンチが置かれている。 このジム室に行き来できる隣室の酸素セラピー室には酸素ボンベが数個設置されており、 数人の患者が使用していた。スイッチ類は金属のものが多く、掃除には石けんと水を使用している。
厳選された商品がならぶ患者用の売店
売店にならぶ商品
また診療所とは離れた1階に実験室があり、ここではホルモンレベルや全米各地から郵送されてきた患者 の住環境の空気サンプルなどの分析を行っている。売店には酸素ボンベや浄水器の他、空気清浄機、 フィルター、石けん類や日常雑貨、オーガニック食品等安全な日常商品が置かれている。 これらは10人の専門委員達によって選ばれ、それを患者がモニターとなり使用テストをしてもらい、 使用可能な物を置いているということだった。

診療所の入口で八十歳代の老婦人に声をかけられた。 「私はレイ先生に救われました。この病気で死にそうになっていた所、レイ先生の指導で 良くなりました。私の命の恩人なのです。」と熱く語られた。
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