相談内容と回答
住みやすい日本を! 掲載日 2003/03/22
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H15年2月16日H15年2月17日 新築建て売り住宅を購入する予定ですが
質問/回答
[質問]
突然のメールでの相談をお許しください。 近々新築の建売住宅を購入する予定のものです。
現地に入るとやはり匂いがとても気になり、少し経つと頭が痛くなってきます。外に出るととても空気が「おいしく」感じるほどです。
シックハウスという感じではあるのですが、現実としてこれがどの程度の深刻さをもっているのが なかなか判断できません。てんかんのある息子がハウスダストにアレルギーが++と診断されいるので、その辺も気になるところです。彼自身は「匂い」は気にしてないと言っていますが。
業者の資料には「使われているドアなどはホルムアルデヒドがF0の最上級」と記載されています。子どもたちの成長に合わせると現在の住まいはとても狭いので、早く家を購入したいとやや慌てています。いろいろと建売をみてきましたが、比較すると現在検討しているところはまだ耐えられるようではあります。現実として「シックハウスを回避できる様な家を建築する」のは困難なので、何とか建売で妥協しようと思っています。
それにはどんな防衛策があるでしょうか。例えば入居する前に回避する手だてがあるのか、また購入するまでに業者に確かめることはあるでしょうか?
契約を○日に控えています。差し迫った時期に恐縮ですがご教示頂ければ幸いです。 よろしくお願い申し上げます。

[回答]
正直言って全ての人がシックハウス症候群に対して深刻さの認識が非常に甘いのが実情です。 きつい言い方になりますが、あなたの相談文面からやはりシックハウス症候群に対する甘さを感じます。
シックハウスになった全ての人がまさか自分がなるとは思わなかったと言います。そして後悔しても仕切れない程の苦しさ・辛さを背負って生活することになります。しかも回復の見通しのつかない泥沼状態の日々が続きます。 家族全員がシックハウスになる場合もありますし、成らない場合もあります。その時は一緒に生活が出来なくなりますから家族がばらばらになります。 シックハウスになった方全員が別居生活になっています。また臭い・頭痛・吐き気・など日常生活が出来なくなるようなあらゆる症状がでて自分の辛さをこらえるのが精一杯で家族に対する思いやりも持てなくなります。したがって家族の絆がばらばらになります。
また経済的には購入した家には住めなくなり別の住まいになりますがローンは払い続けなければならなくなりひっ迫した状況になります。
シックハウスを回避できる様な家を建築する」のは困難との事ですが、この所を詳しく話して頂けませんか?シックハウスになったらあなたの言う「妥協」が出来なくなります。
あなたの家族の健康状態ではシックハウスになる可能性が非常に高いでしょう。それでも妥協しますか。

シックハウスに対してその認識が皆さん非常に甘いのであえてきつく言わせて頂きました。 私はシックハウスになった方をたくさん知っていますし、その状況を見ているのであなたのことがとても心配です。私のアドバイスで感じたこと、又、更に聞きたいことがありましたらメールください。


[返信] H15/2/19
早速のお返事をありがとうございました。確かにご指摘の通りシックハウスに対する私の認識は甘かったと思います。
化学物質の経時的な軽減により症状自体も改善してくる「一時的な状態」と考えていました。根底にはこうした誤解があったと思います。
「環境」はあくまでも個体を「取り囲む」ものであり、例えある機関によって「保証」があるからといって「安心」出来る程度ではないというのは感覚としてよく分かります。
もっと住まいに対してしっかりとした認識を持たなくてはならないと思いました。

そういえば随分以前に薬箱を購入した折り、凄く匂いが気になったことがありました。さすがに頭痛までには至らなかったのですが化学物質の影響と今となっては思えます。
小さな薬箱一つでそうですから決して「妥協」すべきで張りませんね。大変な悲劇を招くところでした。

しかし矢張り自分で家を建てるのには大変な労力が必要だと思います。(勿論それもご指摘の通りだからといって健康や生活を犠牲にしてもいいものではありませんが...)
私自身の仕事や子どもの健康、教育を考えたとき、現状でも既にキャパシティーを越えた様々な問題を抱えています。無論今回のご指摘と家族のことを考えればアレルギーの問題のみならず、住まいや環境に目を向けていかねばならぬとは思いますが、どこまで取り込めるか自信がありません。
まずは船瀬さんの御本を読もうとも思っていますが、狭隘化した我が家の状況はそろそろ限界です。
末娘の「こころ」の問題もあり、現在の地区を離れるわけにもいきません。例えば築10年以上を経た建物を購入してうまくリフォームすることで回避出来るのでしょうか。
何れにしても改めて自らの体と「環境」について学んでいきたいと思います。ありがとうございました。


[再回答] 15/2/22
お返事を差し上げて良かったと思っております。中古住宅(在来軸組工法の建物)を買われてリフォームをする。この方法が一番良いかも知れません。在来軸組だと間取りも替えられます。また、化学物質の放散量の低減工事がしやすい建物が手に入れられると思います。
昨年お子さん2人がアトピーでアレルギー科の先生の紹介で中古住宅を購入し、リフォームをして新築同様になり安心して生活しているご家族がいます。
お子さんのアトピーも改善してきているようで喜んでいらっしゃるようです。中古住宅+リフォーム代で全体の予算組みをなさったら良いと思います。不動産屋は早く売りたいので急がしますがその手に乗らないことが肝心です。方向が決まったらまたアドバイスを致します。


[返信] H15/2/24
お返事をありがとうございました。貴協会のアドバイザーの一人でもある船瀬俊介さんの「だれでもできる自然住宅」を読みました。
本当に住まいはしっかりと自覚的に考えないととんでもないことになりそうです。
新しい家を建てるのは大変に負担ですが、この本では何よりそれが「楽しそう」に描かれているのが印象的でした。 これもだめだと考えるよりこうすればもっと快適になると考えればいいなと思っています。

実は先週末に契約を断った担当者から「私たち家族が安心して過ごせる家造りを目指します」とメールをもらいました。世の動きは少しずつでも「本来の人間らしさ」を取り戻そうとしているのでしょうか。 何れにしても今回の件を契機としてしっかり健康・住まい・環境を考えていきたいと思います。今後ともご指導いただければ幸いです。よろしくお願い申し上げます。

[再回答] 15/2/25
<何れにしても今回の件を契機としてしっかり健康・住まい・環境を考えていきたいと思います。>
この事がわたしも一番大切な事だと思います。
<実は先週末に契約を断った担当者から「私たち家族が安心して過ごせる家造りを目指します」とメールをもらいました。>
少し気になるのはこの担当者が本当にシックハウス症候群に対する専門知識があって言っているのかどうかです。
当会にはご自身にシックハウス症候群の知識が無い為、「業者にシックハウスに留意した家をお願いします」と任せてしまい、後悔されている方からのものが多く寄せられます。
業者は専門知識が無いのに、「ご家族が安心して過ごせる家造りを目指します」と受けてしまう為、お互い何となく了解したつもりで後で色々問題が出てきて相談にくるケースがあります。
具体的に説明を求め納得しながら家づくりを進めてください。


[返信] H15/3/7
お世話になっております。先日は貴重なアドバイスをありがとうございました。住まいについて少しずつ勉強を始めています。 しかし勉強すればするほど大変な作業だと思います。

実は今日こんなメールが先日契約直前に断った業者から届きました。とても納得できるものではありませんが貴協会のご意見も伺いたく ご迷惑とは思いましたが転送させていただきました。もしよろしければご意見を下さい。

○○ 様  ご家族のみなさま こんにちは。 **************です。少しごぶさたしております。
さっそくですが、○○様に真っ先に報告したいことがありまして、メールしました。本日、施工業者を対象とした研修会で、触媒(液体)を室内に噴霧し、その触媒に空気中を漂う有害物質(ホルムアルデヒド等)が接触する事によって酸化還元反応を起こし、無害なものに分解するという商品に出会いました。その商品の説明をパンフレットの中から、引用します。

 ━シックハウス症候群とは━
建材/家具等が体調不良の原因に・・・
いまや社会的問題にまで発展した、シックハウス症候群。これは化学物質過敏症のひとつで、新築あるいはリフォーム後に入居した際に、頭痛/吐き気/めまい/アレルギー反応等さまざまな症状に見舞われる事を言いいます。
建材や接着剤などから出る揮発性のホルムアルデヒド等の化学物質を、生活の中で体内に吸い込んでいる事が原因です。
深刻な患者数・・・
シックハウス症候群の患者数は国内で100万人を超えると推定されています。潜在患者数で見た場合には1,000万人以上になるとさえいわれています。発ガン性/発ガン性促進作用/アトピー/ぜんそく/アレルギー等人体に深刻な影響を及ぼすため見逃す事の出来ない問題となっています。

 ━シックハウス症候群KO宣言!━
さまざまな建材・施工材・塗料をはじめ、木材家具や衣類・ヘアスプレー剤などの日用雑貨品・タバコの煙の中にも、シックハウスの原因物質は含まれています。
これまでは、このような状況下でそれらの物質を回避するのはまず不可能であるのが実情でした。これは、シックハウスの原因物質であるホルムアルデヒドを大幅に低減させる画期的な商品です。
他の塗膜材と違い、光触媒ではないので、暗室でも効果を発揮できるのが大きな特徴です。

 ━効果長持ち━
床/壁/天井及び家具類にコーティングし、酸化還元反応を起こすことで有害物質を分解します。短時間で濃度値が減少する上に、効果も半永久的です。


[再回答日] 15/3/8
ホルムアルデヒドを分解するスプレー、光触媒(酸化チタン)を使い分解する、酸化還元反応を利用した分解などいろいろこの手のものは出回っております。この工務店がこの研修会での話を、シックハウス症候群の勉強もしないで鵜呑みにして○○さんに進めているのでしょう。
私が2月25日の回答でお話ししたケースになります。今は○○さんは「とても納得できるものでは無い」と思っていますので問題はないでしょう。
私がなぜ納得できないのか、ですが・・・
私が属している室内環境学会ではこれら噴霧して分解するような一見画期的な、また簡単な方法での発表は一切ありません。なぜならホルムアルデヒドやその他のVOC、有機リン等の化学物質が分解されて多少低減はされますが、その分解された化学物質が何に変わるのかが分かっておりません。

例えばVOCでAと言う化学物質があり、さらにBと言う化学物質があるとします。するとAとBが結合しCになります。ところがAとBが結合しDにもなります。このCやDがどんな化学物質なのかが証明できません。ひょっとしたらAやBよりもっと有害なものかもしれません。
VOCの考え方はこのようにCやDの様に後から作られた化学物質も含まれると考えるえるのが世界的な科学者のコンセンサスになってきています。したがってわたしもこれらの方法は良く相談がありますが、奨めておりません。
たとえばホルムアルデヒド(HCHO)は空気中の酸素(O2)と結合してギ酸(HCOOH)になります。2HCHO+O2=2HCOOHです。ところが全てギ酸に変わるわけではありません。したがってこれら分解するものを開発、販売しているところの発表は未だにありません。
別の見方をすればこのような物が本当にあればシックハウス症候群は社会問題にもなりませんし、まして建築基準法まで改正されないでしょう。
さらにこれら減少効果の経年推移のデータもきちんと証明されてはいません。確かに実験室でのデータはあるようですが。

少し専門的になりましたが、○○さんが頼まれる業者はシックハウス症候群の知識をもっているところにお願いすべきです。○○さんがシックハウス症候群の知識をある程度もてば後は専門家におまかせし、疑問になったことを納得できるまでその専門家に聞いて進めれば良いと思います。
以上が私の意見ですが、如何でしょう。


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このページは、特定非営利活動法人 生活環境協会が提供しています。