相談内容と回答
住みやすい日本を! 更新日 2000/10/01 掲載日 2000/10/01
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受付日 回答日 見出し
ホームページ 開始以前 息子の入居予定マンションの室内が強い臭いがある。
相談内容
息子が今年4月から学生生活を始めましたが、 このたび入居予定のマンションの室の壁、天井のクロスの張り替え、床のワックスがけなど のリフォームをしたばかりのため室内がかなりの臭いが残って困っています。 現在住んでいる部屋は、はじめからほとんど臭いはなかったように思います。 業者は換気をすればそのうちに臭いは消えると言っていますが、不安です。 有害物質の除去、消臭についての良い方法をおしえていただきたくお願いします。 なお、クロスの接着剤の糊は「ホルマリン」を使っているとのことです。 また、薬剤をつかって室内の除菌、抗菌処理をするそうですが、体への影響は ないでしょうか。
1.換気が一番よいとのことですが、毎日続ければ有害物質はなくなるものでしょうか。
あるいは何年も出続けるものなのでしょうか。
臭いがなくなれば安心してよいのでしょうか。
無臭の有害物質もあるのでしょうか。
昼間換気をすれば一晩部屋にいるくらいではたいして影響はないでしょうか。
2.室内に除去剤、消臭剤を置きたいと思いますが、効果的な置き場所(高低など)と 次の各物質に有効にはたらく製品をお教えください。
・ホルムアルデヒド
・可塑剤
・トルエン
・キシレン
3.有害物質が出ているかどうか簡単に見分ける方法、測定する方法があればお教えください。
回答
通常のリフォーム(換気をすれば、そのうち臭いが消えると説明するような業者) では、有害な化学物質が床、壁、天井、クローゼット、押入、システムキッチン等から 多く出ています。
有害物質の除去はリフォームをし直すしかありません。

また、消臭は他のもので臭いをごまかすだけで化学物質が分解されるわけではないので、 消臭剤は使わない方がよいでしょう。 最近、光触媒を使う技術もありますが、理論的には可能ですが、実際にはまだまだ 疑問視されております。

クロスの糊ですが、最近0ホルマリンが出回っておりますが、ホルムアルデヒド以外の アセトアルデヒド等がでますので、基本的にはでんぷん粉、または一部ポリビニルアルコール(PVA) が入っているものにしてください。

私どもでは除菌・抗菌は基本的にはなるべく避けたいところです。 薬剤にも問題があり、また効果がほとんどないのが現状です。

1.の解答
換気の効果は十分にあります。しかし換気すれば有害物質が出なくなるわけではありません。 もとをたたなければいつまでも出続けます。建材によって違いますが20年以上は出続けると 考えた方が良いでしょう。 臭いがするのは多く出ている証拠です。臭いがしなくなっても有害物質は出ております。 もちろん健康に影響がある量です。ほとんど臭いはありますが、臭いがしなくなって からの方が気がつかない分だけ危険です。 昼間換気しても夜数時間以上窓を閉め切りますので影響がないとは言えません。 測定をするときは8時間締め切ってから測定をよくします。8時間のあいだに有害物質 がかなり出るということです。一日中換気ができれば換気は良い方法だと思います。 しかし現実にはむずかしいでしょう。

2.の解答
前にも述べましたが、除去剤はありません。また消臭剤は使わない方がよいでしょう。 (分解しないから) ホルムアルデヒド、可塑剤、トルエン、キシレン等に有効なものはありません。

3.の解答
有害物質が出ているかの見分け方は冒頭で述べたように一般に使われている建材からは 全て出ています。 測定の方法はホルムアルデヒドに関しては簡易測定があり、機種によっては正確な値が 出せます。VOC、有機リン系は測定は空気を採取して分析しないと値は出ません。 空気採取だけでも費用がかかります。 残念ながら私どもの目からみて健康に配慮しているマンションはありません。

◎有害な化学物質の学問的分類
ホルムアルデヒド(アルデヒド類)
VOC(揮発性有機化合物)
    トルエン、キシレン等がここに入る。
    約40種類(実際はその10倍あると言われている)
    沸点によって分類されているが、50〜300℃くらいまでをVOCという
    基準(WHO)300μg/m3がある。
    おそらくこのマンションは基準をオーバーしていると思われる。

有機リン系
    可塑剤(DOP,DEHP)等ビニールクロス、クッション・フロアー(CF) には可塑剤が多くふくまれる。
    30%くらい

◎ホルムアルデヒドの人間の知覚状況
    0.2ppm以下 普通の人では感じないが、過敏症の人は感じる。
    0.2ppm   臭気を感じるがすぐに慣れて感じなくなる。
    0.5ppm   明らかな臭気を感じる。
    1.0ppm〜2ppm 不快感がおこる。

◎ホルムアルデヒドは日本では0.08ppmが指針値としてしめされているが、ガイドラインでもなく 法的規制もない。
北里研究所病院臨床環境医学センターの宮田先生にお伺いすると0.016ppm以下と言っている。 しかし大気中にもホルムアルデヒド は存在しているので0は無理、外気と同じにするのが精一杯。
石川先生がよくおっしゃるのは、有機リン系(可塑剤)が健康には危険と言っている。 防蟻剤クロルピリホスも有機リン系だが、住む人の健康にはよくない。 最近ピレスロイド系の防蟻剤もあるようだがこれも危険だ、と医師は言っている。

◎単位
    1ppmは100万分の1
    1ppbは10億分の1
    1pptは1兆分の1(ピコグラムがこの単位と同じです)

臭いがするというのは論外です。臭いがしなくても健康には大きな影響があります。 最近トータル・ボディー・ロードといわれるように、人それぞれがいままでどれだけ 有害物質を体にとりこんだかということです。今影響が出なくてもいつか出るという こわさがあります。

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このページは、特定非営利活動法人 生活環境協会が提供しています。